『Yes』連呼の結末
こんばんは!
バレエピアニストのHaRuKaです。
さて今日は予告どおり、ちょっと息抜きに、ロンドン短期留学時に起きたあるエピソードをシェアします。
それは留学して3日目のある朝、ロンドンの某有名カフェ内での出来事。
初めて1人で海外にやってきた私は、コーヒー1杯注文するのもドキドキでした。
カウンターの列に並びながら、頭の中で注文のやりとりをおさらいします。
さあ、私の番がやってきました。
店員のお姉さんが対応してくれます。
Hello, How are you?
(こんにちは。なんにする?)
Good, Thank you. Can I have a cup of coffee ?
(こんにちは。コーヒーお願いします。)
Sure.
(はい、コーヒーね。)
想定通りの会話でちょっとホッとしていた私。
小銭ちょうどあるかな…と数えていたら
唐突に会話が再開します。
Well, you are be able...○✕▲※□...?
And, do you like○✕▲※□...?
???
次に来るのは
£2.15.
だとばかり思っていた私。
フリーズした私を見てお姉さんが質問を繰り返しますが、焦りも手伝ってもう全然聞こえなくなってしまったわけです。
そして私の後に並んでる出勤前らしきおじさんたちがソワソワし始める。
いたたまれなくなった私は、最終的に
○✕▲※□? ←聞こえない
Yes.
(はい。).
○✕▲※□? ←聞こえない
Yes.
(ええ。)
○✕▲※□, Okay? ←聞こえない
Yes.
(良いです。)
というYesマン&愛想笑いでその場を逃げてしまい…
その結果、出てきたコーヒーが…
こちらです。
Have a nice day!
(ごゆっくり!)
とニコニコ顔のお姉さんから、夢心地でカップを受け取ります。
その後席につき、目の前の現状を見つめ、まずは色々と納得しはじめました。
さっき聞き取れなかった会話の推測や
なぜだか高かった値段は、このモリモリの生クリームとチョコチップのオプション代だったことなどを悟ります。
そして徐々に冷静なってきた私は
なんといいますか…
本当になさけない気持ちになってきました。(笑)
そのカップを前に、一歩外の世界に出たら自分はこんなにも無力なのだと、思い知らされたわけです。
日本では英語はそこそこできると思っていたのに、ネイティブを前にした途端コーヒー1杯まともに注文できないなんて。
言うならば、このカップからはみ出た生クリームの分だけ私は未熟なんだと思うわけです。モリモリじゃないの。(笑)
『私はここロンドンで修行を積まなければならない』
そんな思いが漠然と、しかしどこか確信を持って生まれた、留学3日目の朝でした。
今となっては笑い話ですが、その日はまあ悔しかったですね。
何しろ周りのイケてるおじさん達や、スタイリッシュなお姉さん達が足を組んでかっこよくコーヒー飲んでいる中
1人今にもカップからあふれんばかりの生クリームおばけを持ってウロウロしているわけですから。
そんな思いを忘れることなく、帰国後翌年からの長期ロンドン留学を決めた私。
大好きな街であると同時に、色々な面で自分の『できなさ』と対峙せざるを得ないであろうロンドンでの生活を
9月からどんどん赤裸々に綴っていくつもりなので、そちらもぜひお楽しみに^^
次回は少しお話を戻しまして
過去・現在・未来を同時に処理しながら演奏するバレエピアニストの実態を、ご紹介しようと思います。
また更新します✨
HaRuKa🌸