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ロンドン在住 バレエピアニストHarukaのブログ

現役ロンドンライフと、知られざるバレエピアニストの実態🇯🇵..✈..🇬🇧

【裏話】ロイヤルバレエの『リーズの結婚』

皆さんこんにちは!

 

Harukaです。

 

今回は、ロイヤルバレエ2025/2026シーズンで上演されたリーズの結婚という演目について、お話ししたいと思います。

 

今回私は今回この演目のNo.1ピアニストではなかったのですが、同僚ピアニストの都合で、リハーサル開始2日前に急遽No.1を引き受けることになりました。

 

(No.1ピアニストは、その演目のリハーサルをメインで弾くリーダー的な存在で、全幕通しのフルコールをオーケストラピットで指揮者と通して弾くと言う大事な役割を務めます) 

 

 

リーズの結婚は私にとってもすごく思い入れのある作品で、実はまだ駆け出しのころ牧阿佐美バレエ団で生まれて初めてリハーサルを任せてもらったのが、このリーズの結婚だったのです。

 

わりと悲劇的な作品も多いバレエの中で、この作品はコミカルでとても可愛らしく、観ていると気づいたらずっと口角が上がってしまっています。

 

1幕でリーズとコーラスがじゃれ合いながらも、ふとした瞬間に見つめ合い、互いの愛を感じ合うシーンは特にお気に入りで、こんな恋が出来たら素敵だなぁなどと思ったものです💭🤭

 

そして2023年にロイヤルバレエに就任した私は、ロイヤルバレエのレパートリーでもある大好きなこの作品を弾けることを心待ちにしていたのですが…

 

実はロイヤルバレエでは2015/2016シーズンに上演したのを最後に、リーズの結婚は10年間上演項目のラインナップに上がっていませんでした。

 

同僚ピアニストによると、メインの登場人物の一人であるアランというキャラクターの所作が現在のコンプライアンス的に議論の余地ありと判断され、上演を控えることになったというような噂を聞いた、ということでした。

 

再度上演されるには演出を変えるなど何らかの改正が必要なのかなと思っていた矢先、2025/2026シーズンでリーズの結婚の上演が発表!

 

どういう流れで再度上演になったか詳しいことはわかりませんが、私にとって思い入れのある作品のリハーサルをまた弾けることになり改めて気が引き締まる思いでした。

 

リハーサルでは、コーチ陣がアランのキャラクターについて指導する際、'Naive' という言葉を一貫して使っていました。

 

日本語だと純朴な、あどけない、世間知らずなといった意味です。

 

それはロイヤルバレエのリーズの結婚の解釈として統一されたもののように感じましたし、アランの「お金持ちの地主の息子として可愛がられ、あまり外部との関わりを持たないまま育った背景を想像させるキャラクター」を表す言葉として、私個人としては納得がいきました。

 

ダンサーたちも、指導陣の言葉を真摯に受け止め、それぞれが丁寧に役作りに向き合っている印象でした。

 

フルコールでは今回はジョナサン・ロー、そしてホセ・サラサールの二名のマエストロと計5回、全幕通しました。

 

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↑オーケストラ・ピットから撮影

 

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↑同僚ピアニストがオーディトリアムから撮ってくれた写真

 

 

今シーズン、ロイヤルバレエは7月に日本ツアーがあり、リーズの結婚とジゼルの全幕を持っていくことが決まっています。

 

 

3〜4年に1度の来日ツアー、ぜひこの機会に会場へ足をお運びください!🫶

 

 

今回はこの辺で。

 

 

また更新します✨

 

Haruka

 

 

 

難関!新作バレエの譜読み

皆さんこんにちは!

 

バレエピアニストのHarukaです。

 

さて今回は、前回の記事でちょこっと予告した現在譜読み中の、ミッション付きバレエ作品について、ピアニスト側の苦悩を紹介したいと思います。

 

 

まずこちら、新シーズンに上演予定のキャシー・マーストン (Cathy Marston) 振付の新作バレエで、イギリスの作曲家 ベンジャミン・ブリテン (Benjamin Britten) のヴァイオリン協奏曲を丸々使った作品になっています。


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さて。

 

 

いつもの通りなら、ロイヤルバレエの専属ライブラリアン様がオーケストラ譜をピアノソロ用に編曲してくれて、その楽譜をさらうのみでした。

 

 

しかし、今回は…

 

ヴァイオリン協奏曲ということで、いつものオーケストラ→ピアノソロ版とは別に、ヴァイオリンソロのパートもあるのです…!

 

 

つまり、本番ではいつものようにオーケストラが演奏するのと同時に、1人のヴァイオリニストがソロのパートを弾くので、これをスタジオのリハーサルではピアニスト1人で再現しなくてはいけません。

 


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この3段譜の、一番上の小さい旋律がヴァイオリンソロパート。

 

 

オーケストラパートもあり全部を弾くことはできないので、一目でわかるようにどこを弾くかみたいなマークをいっぱい書いていますね。

 

 

あとは加線が多くてパッと見てすぐ何の音かわからない音は、A (ラ)とか C (ド) とか書いてすぐ弾けるようにしています(笑)

 

 

 

そしてもう1つ課題が。

 

 

普段のリハーサルではヴァイオリニストはいませんが、本番が近くなってきたら、実際にソロを弾くヴァイオリニストがスタジオのリハーサルにやってきてダンサーたちとの合わせを行います。

 

ヴァイオリニストがいる時は、当然私がヴァイオリンパートを弾く必要はなくなるので、この場合はヴァイオリンのソロパートも弾きながら、余った手でオーケストラパートも弾くという脳みそからフルチェンジ➡️

 

今度はソリストであるヴァイオリニストの音色を聴きながら、オーケストラパートを全力で演奏するモードに切り替えます。

 

 

要するに、今回の作品は楽譜は1つですが、

 

①ヴァイオリニストいないバージョン (普段) 

②ヴァイオリニストいるバージョン (本番前) 

 

の2通りの弾き方が出来るように準備しておく必要があるということです…!

 

 

これがなかなか難しい。

 

 

特にヴァイオリンのソロパートとオーケストラパートの両方を弾く①の方のバージョンは、楽譜通りだと指が足りないので創意工夫が求められます。

 

 

あとヴァイオリンだと造作もなく弾けるフレーズも、ピアノで弾こうと思ったら超絶技巧になったり。(笑)

 

 

とりあえず、音源をたくさん聴いて、ダンサーたちにはどのように聴こえているのか、どこをどのように弾けばわかりやすくなるかなどを研究するところから始めています。

 

 

大変ではありますが、こういう新しい課題と向き合うことは同時にワクワクもします!このまだ見ぬ自分の限界に挑戦している感じ。試行錯誤を繰り返して、理想の結果を追い求めるプロセス…すごく楽しいですね。

 

 

…ただ、期限というものがあるので、ワクワクはそこそこに、そろそろ限界を超えていかなけれなりません。(笑)

 

リハーサルが始まるまでもう1週間もないですから…!

 

 

 

さて、練習があるので (ウソ) 今回はこの辺で。

 

 

 

暑い日が続きますので、みなさまも体調にはどうぞお気をつけてお過ごしくださいね。

 

 

 

また更新します✨

 

 

Haruka 🌸

 

 

お久しぶりです!

大変ご無沙汰致しております。

 

バレエピアニストのHarukaです。

 

前回更新したのが2023年9月ということで、こんなにも書いていなかったか、と驚いております(笑)

 

 

色々書きたいことはあるのですが、まずは軽く現状報告から。 

 

まずは2025年の8月現在、ピアニストを含めロイヤルバレエ団はサマーホリデー中です☀️

 

今回私は7月の1ヶ月間日本に一時帰国しておりまして、前半は石垣島や実家の北海道で羽を伸ばし、後半は母校のバレエ公演にオーケストラでのる本番が2つと、自主コンサート2公演の計4つ本番を弾いてイギリスに帰ってきました。

 

 

そして、この帰国中にご縁がありお会いした複数名の方たちから 

 

『前にブログを読んでいたので応援している』

『また再開してほしい』

 

などといった嬉しい言葉をもらったことが、今回またブログを書き始めようと思ったきっかけとなりました。やはり読んでくれている人たちがいると知ることは、モチベーションにもなりますね!

 

 

さて、もし前からブログを読んでくださっていた方がいればご存知かと思いますが、一応改めまして、前回までの簡単なおさらい(?)です。

 

私は2019年に夢と希望を胸に渡英し、過酷なオーディションその1や、コロナ禍襲来による大失望、過酷なオーディションその2などを乗り越えた末、2023年8月より夢だった英国ロイヤルバレエ団のピアニストに就任することができました。

 

…そこでブログが途絶えているので、まあ就任してから大変だったんだろうなと予想がついた方もいたかもしれません。

 

 

正解です!(笑)

 

 

実際ロイヤルバレエはレパートリーの数がものすごく多くて、1シーズンで10作品くらい(うち半分は全幕バレエ*つまり楽譜がすんごい分厚い)をやります。

 

最初のシーズン(1年)で弾いた楽譜たち


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3曲くらい同時並行で譜読みして、その作品のリハーサルが始まった頃に次の作品の譜読みを始めて…同時に今やってる作品の振付などを映像でチェックする作業をやって…朝のクラスを弾いて…

 

などとやっていると、あっという間にシーズンが終わっていました(笑)

 

 

今冷静になって考えると、2023年8月(2023/2024シーズン)からロイヤルバレエピアニストとして働き始め、現在は2024/2025シーズンを終えたところです。つまり就任から丸2年がたったということですね…!

 

まだまだ毎日が新鮮で、時が経つのがあっという間に感じます。

 

 

ただ、2年終えて少しずつ弾けるレパートリーも増えてきて、色々と余裕も出始めてきたので、またブログも再開していく予定ではあります!

 

応援してくれている方々がいるのは嬉しいし、やはり書くこと自体が自分と向き合う時間にもなり好きなので。

 

今後書いていく予定の内容は、イギリス生活のことや、ロイヤルで働く中で経験したこと、感じたことなどが中心になるかと思います。

 

2年分たまっているので、ちょっと過去にあった出来事なども、思い出しながら書いていこうかな!

 

 

さっそくですが、今新シーズンに向けて絶賛譜読み&練習中の2曲のうち、1曲がなかなか面白いミッション付きの曲なのでぜひ紹介したい。

 

 

…のですが、復活の挨拶がだいぶ長くなってしまったので、今回はこの辺にしておきます!

 

 

また次回の記事をお楽しみに✨

 

ありがとうございました🍀