『何とかする』才能
こんにちは!
バレエピアニストのHaRuKaです。
さて、突然ですが問題です。
バレエレッスンで求められる音楽をお料理に例えるとすると
シェフであるバレエピアニストには、どちらが求められることが多いでしょうか。
①じっくりコトコト、こだわりの味か
②サクッと素早く、万人受けの味か
答えは②です。
バレエピアニストは、基本的にその場で出された振り付けに対して、その場で音楽をつけるお仕事なので
コトコト煮込んでる時間がないんですね。
いかに素早く、質の高いものを提供できるかというのが勝負所です。
ちなみに、私が今洗足で受け持ってるキャラクター(民族舞踊のクラス)のレッスンでは、よくその場でバレエ作品の曲がリクエストされます。
こんな感じで、割と唐突です。
さて、このようにちょっと知らない曲のリクエストが来た場合の対応はというと
まずiPadを開き、大急ぎで指定された曲の楽譜を探します。
そして先生が生徒たちに振り付けを教えてる時間内に、楽譜からテンポやリズムなどを必死でシュミレーションして…
次の合図では、その初めましての曲を弾き始めます。
…という具合に、とにかく素早さが求められるこの世界。
合図が来たその瞬間に、今できる最善のクオリティのお料理を提供しなくてはいけません。
これを
「ちょっと待ってね!いま煮込んでるから、あと20分後にとびきり美味しいビーフシチューができるよー!」
では成り立たないのがバレエピアニストです。
なので、まずは合図の瞬間に間に合わせることが絶対条件。
プラス、その間にどれだけクオリティを高められるか、というところにエネルギーを注ぐのが理想的と言えるのではないでしょうか。
正直、短い時間で良質なものを提供するのって本当に大変です。
初見演奏 (練習なしに、楽譜を初めて見てそのまま弾く事) は何年ピアノやってても難しいし、音楽じゃなくても準備なしに何かに挑むのは、とても勇気がいることだと思います。
それでも何とかする。
プロとして、1つのバレエクラスの音楽を任されているのですから。
自分が今できる力の限りを尽くして対応するしかありません。
これは先日、高校の友人Sくんとお話していてふと気付かされたことですが
プロとしてやるべきことはいかに頑張るかじゃなくて、いかに素早く結果を出すかなんですね。
私自身何か失敗しちゃった時、これだけ頑張ったから認めてほしい的なことを、心のどこかで思っていたので…
まずは必要とされているその時、その場所で『何とか』形にすること。
落ち込む・反省・今後の対策などはお家に帰ってからゆっくり向き合いましょう。
『何とかする』ことは、その場しのぎの付け焼き刃、という意味だけではなく、1つの必要な能力でもあるのかもしれません。
色々な業界で活躍する友人たちのお話は、違う世界のようで、本質的にはすべて自分に繋がること。
本当に貴重なものだなぁ…と改めて。
そんな友人たちに恥じない生き方ができるよう、常に現状に満足せず、これから前向きに課題と向き合う姿勢をとっていきます^^
次回はですね、実際バレエのレッスンではどんな曲を弾いているのか?という…
初めは誰もが苦戦する問題、選曲についてお話しようかと思います。
また更新します✨
HaRuKa🌸